どうも河野圭祐です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は【同族経営】家族経営におけるメリット・デメリットというテーマでお話ししていきます。
まず初めにいつものように「どうしてもこれだけは覚えてください!」、という結論からお伝えします。
それは、「同族経営を選ぶなら生半可な気持ちでやるな」という事です。
まず初めに誤解されないようにお伝えしておきますが、今回の内容は同族経営を肯定したり否定したりするものではなく、こんなメリットとデメリットがあって、僕はこう考えているというものです。
僕は現在では株式会社CYBODYの代表としてフィットネス事業を運営していますが、この会社には僕の身内は一切かかわっていません。
しかし、僕にはもう一つ経営に関わっている会社があり、それは父が経営する介護事業で、その会社はバリバリの同族経営で運営しています。
この二つの会社はこの経営方針が違うだけで、全く異なる性質の会社になるんです。
今回はそんな、全く異なる二つの性質の会社を経営している僕だからわかる、同族経営のメリットデメリットを3分を目安にお話ししていきます。
インスタントスタディ、スタートです。
同族経営のメリット・デメリット
同族経営とは、特定の親族などが経営する組織のことを指します。
経営陣が身内で固められていたり、株の大多数を所有していて実質支配権を持っているなど、その会社の強い権限を身内のみで引き継いでいく会社のことをいいます。
例えば「社長を自分の子、または配偶者や孫さらには兄弟姉妹に継承させる」「自分の子を、若年から子会社社長や部長・取締役などの重役につかせる」「元専業主婦の配偶者、学業を終えたばかりの息子や娘など、実績のない一族の人間に要職または重役に就かせる」「一族で株式と経営権の大部分を占有している」などが具体的な例となります。
僕の父の会社はまさにこの同族経営のど真ん中で、社長は長男が引き継ぎ、弟である僕は取締役、母も強い権限を持っていて、現場で一番力があるのがその妹という、教科書通りの同族経営です。
まず、父の会社の同族経営の結論からお言ってしまうと、僕は失敗だと思っています。
なぜなら、仕事とプライベートの線引きもできず、誰も経営を学んだこともない人達が経営の話をし、定期的に大きな争いが絶えないというありさまになってしまったからです。
僕が独立したかった理由の一つに、もしかしたらそんな同族経営に嫌気がさしていたのもあったかもしれません。
今では僕が同族経営を少しづつ撤廃する方向に進めているため、一時期よりはましになっているのですが、こじれた同族経営の闇は根深いため、今もたまに争いに巻き込まれることもあります。
ただ勘違いしてほしくないのは、これは僕の父の会社がただ同族経営に失敗しただけで、同族経営に成功して大きくなっていっる会社もたくさんあります。
だから今回は、同族経営のメリットとデメリットをお伝えしていきます。
同族経営のメリット
同族経営のメリット①「報酬以上にコミットしてくれる」
会社経営というのは、緊急事態やイレギュラーな事態が発生することが必ずあります。
そういった時には、自分を犠牲にしてでも手伝ってもらわなければならない時があるんです。
例えばお店でお客様が倒れてしまったとして、「ごめんなさい、今日用事があるんで帰ります。」ってわけにはいきませんよね(笑)
こういった緊急事態でも、身内は快く対応してくれるんです。
特に創業時などは、まだそんなにお金も払えない状況ですので、報酬を度外視したコミットは必要不可欠になるので、大きなメリットとなるでしょう。
同族経営のメリット②「会社が拡大するに従って経営者一族がリターンを得る」
会社が拡大するにつれて、会社の時価総額というのも上がっていき、株式を一族で保有しているため、リターンを得ることができます。
これは本当に会社が大きくなった場合ですが、特に上場時には莫大な財産を獲得できることになります。
同族経営の多くは役員など重役を身うちで固めるため、報酬の割合も身内が多くなり、世帯全体で得られる報酬が大きくなっていきます。
例えば、儲かっているなら、奥さんや息子の報酬を上げれば、外にお金を出さずに世帯収入を上げていく事ができるということです。
また、本来自分が得る分の収入を家族に分散させることにより、節税することもメリットの一つです。
同族経営のメリット③「経営権の継承が円滑にできる」
会社を一族に継承させることにより、社長交代など経営陣の移行を円滑なものにできる場合があります。
例えば、自分の子供に幼少期から経営者としての教育を行うこともできますし、次期社長候補の経営者としてのキャリア形成を、早期の段階から計画的に実施できるからです。
同族経営をするか別として、経営者の子供に経営者が多いのは、そういった一面もあるんです。
後継者が見つからずに困っている会社もたくさんあるので、これも大きなメリットの一つと言えるでしょう。
同族経営のデメリット
同族経営のデメリット①「仕事とプライベートの切り替えができない」
これは簡単な理由で、家に帰っても同僚や上司がいると思えば想像できますよね(笑)
同族経営で特に中小企業などの、まだそこまで規模が大きくない会社では、奥さんが経理や現場の仕事を手伝うという事は珍しくありません。
つまり、奥さんは同僚になり、食卓やリラックスタイムの時間にも、必ずと言っていいほど仕事の話が出てきます。
もちろん仕事の話は楽しい事ばかりではないので、そのまま喧嘩に発展することも珍しい事ではなく、大きなデメリットと言えるでしょう。
同族経営のデメリット②「後継者が適材者であるわけではない」
これは自分の子供を、完全に他の人と同様に見れるのであれば問題がないのですが、大体の人はそんなことできませんよね。
そもそも同族経営を望んでいる人は、自分の子供に継がせたいという気持ちが強いので、他の人と公平にみることができません。
現に父の会社を引き継いだ兄は、就職経験も介護経験も経営を学んだことも全くありませんが、社長に就任しました。
これはちょっと極端な例ですが、「なんでこんな人に継がせたんだ!?」と思われる後継者というのは意外に多いんです。
ぶっちゃけ僕が知ってるだけでも5人はいます(笑)
「二代目のボンクラ息子が会社を潰す」とよく言われているように、息子が後継者として適材ではないとわかっていても、継がせてしまう可能性があるのは大きなデメリットと言えるでしょう。
同族経営のデメリット③「経営経験がない人が経営に口を出してくる」
先ほども言いましたが、家族で経営をしているのであれば、よっぽどできた人でなければ、奥さんや息子が経営に口を出してきます。
経理をかじったり現場に関われば、口を出したくなってしまうのも無理はありませんよね。
しかし、問題なのはこの口を出してくる人たちは、ちょっと前まで専業主婦などのド素人だったという事です。
経営状態もキャッシュフローもわからないまま、「もっと人を増やせ」「あれを買えこれを買え」「あのやり方じゃダメだ」など、片っ端から口を出してきます。
なぜこんことになってしまうのかというと、この人達はド素人であるのと同時に社長の家族だからです。
同族経営の社長の奥さんというのは、ぶっちゃけ社長と同じくらいの意見力を持ってしまいます。
家でひたすら会社のことについてガミガミ話されれば、社長だって冷静な判断なんかできませんよね。
社長は奥さんには勝てないんです(笑)
経営でも思いっきり公私混同してしまう事は、大きなデメリットと言えるでしょう。
同族経営のデメリット④「従業員から信頼されない」
これは同族経営の最大のデメリットかもしれませんが、そもそもほとんどが一族に支配されているという印象が強いので、一族によっぽど人格者が揃っていなければ信頼されることはありません。
介護事業というのは非常に同族経営が多いのですが、大体の職員は「この会社は〇〇家が支配しているから」といって、経営陣にめちゃくちゃ不信感を抱いています。
実際ほとんどの同族経営は支配的なので、そう思われても仕方ないのですが、これは企業としては大きな損失になってしまいます。
なぜなら、意欲的な人なんか入ってこないからです。
そもそも、どんなに頑張っても一番利益を得るのが、経営している一族だとわかった時点で、とりあえず仕事をしてお金がもらえればいいという考えになりますよね。
そういう会社には意欲的な人は集まらず、徐々に衰退していきます。
会社というのは成長していかなければ、いつかは必ず潰れてしまうので、これは大きなデメリットと言えるでしょう。
まとめ
今回は同族経営について書かせていただきましたが、僕があんまりいい印象を持っていないので少しネガティブな内容になってしまいましたね(笑)
正直僕は奥さんを仕事に関わらせることは絶対にしないし、子供にただ会社を譲ることも絶対にしません。
なぜなら、僕には家族を完全に割り切って考えるなんていう、そんな強い気持ちは持てないからです。
でも、もしそれがきちんとできるのであれば、同族経営は危機にも強いのでやっていけると思います。
実際に僕の知り合いの方でも、同族経営の二代目の方で素晴らしい人格者の方もいます。
僕がとにかく言いたいことは、「同族経営を選ぶなら生半可な気持ちでやるな」という事です。
経営方針はご自身の自由ですので、メリットデメリットを理解して選んでいきましょう。
では、そろそろ3分になりますので今日はこの辺で、今日もあなたが豊かな一日が送れる事を心から願っています!
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