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【天国の恩人へ】新型コロナウイルスの絶望から救ってくれた男の子

どうも河野圭祐です。

いつもご覧いただきありがとうございます。

今回は【天国の恩人へ】新型コロナウイルスの絶望から救ってくれた男の子というお話ししていきます。

6月1日、今日は新型コロナウイルスの絶望から、僕を救い出してくれた恩人の男の子の誕生日です。

以前の記事で新型コロナウイルスで休業を余儀なくされた時、サイボディのメンバーとお客様に救われた話をしましたが、実は僕を救ってくれた本当の恩人がいるんです。

その男の子は本当であれば今日6歳を迎えるはずでした。

しかし、その子はもうこの世にはいません。

今回はビジネスの話ではなく、どうしても多くの人に伝えたいメッセージがあり、その子の父親にお願いして今回の内容を書かせていただくことになりました。

一人でも多くの人がこの話で現状の幸せと見つめ合えればと願っています。

長男の初めての親友

僕の長男「カイ(仮名)」には生まれてすぐに仲良しの友達ができました。

その友達とは僕の同級生の息子で「ユウタ君(仮名)」といって、誕生日も10日ほどしか変わらないことから、本当に小さなころから一緒に過ごしていました。

カイとユウタ君は誕生日も近ければ保育園も一緒、遊びも戦隊ものやウルトラマンが大好きで、保育園でもいつも一緒に遊んでいました。

おまけに父親の僕達も同級生で、その父親であるじーじ同士も同級生ということもあり、どこか運命的なものを感じてしまいますよね。

よくお家にも遊びに行かせてもらったり、一緒に遊園地に行ったり、ユウタ君のパパがうちのカイを急に連れ出して、遊びに連れていったりなんてことも度々あり、本当に家族ぐるみで仲良くしていました。

いろいろなところに出かけていましたが、特に子供たちが楽しみにしていたのが、毎年恒例でパパ二人とカイとユウタ君の4人でいくウルトラマンフェスティバルです。

大きなウルトラマンや怪獣をキラキラした目で見つめ、かっこいいショーを観てアイスを食べて、大好きなウルトラマンと写真を撮って、楽しそうにはしゃぐ子供たちの姿を見るのが僕達も大好きでした。

ユウタ君は一緒に出掛けると「カイ君のパパ手つないで!」「カイ君のパパだっこして!」といっていつも甘えてくれて、そんなユウタ君が可愛くて僕も大好きでした。

「来年もまた行こうね!」

毎年そんな約束をしてお別れをするのですが、2019年を最後にその約束が果たされることはなくなってしまいました。

突然の知らせ

2020年1月、年明け間もないまだ正月の雰囲気が残るころ、その知らせはやってきました。

僕の仕事中に妻からの電話にでると、様子がおかしいのはすぐにわかりました。

「ユウタ君が亡くなった。」

妻から伝えられた内容を僕は理解することができず、内容も詳しくは覚えていませんが、ただ「なんで」をひたすら繰り返していたのは覚えています。

僕はいろいろ考えが頭をめぐりましたが、ユウタ君のパパに連絡をし、会いに行かせてもらう事になりました。

カイに伝えて連れていくべきか、後で落ち着てから伝えるべきか、僕達は悩みましたが伝えて連れていく事にしました。

ユウタ君のうちに向かう道中も、ずっと心の中がざわざわして落ち着かなかったのを覚えています。

ユウタ君の家につき、中に入ると友人が出迎えてくれ、友人は僕の胸で泣き崩れました。

友人がそこで何を話したのかは覚えていません。

しかし、友人の見せたことのない姿を受け止め僕も涙があふれだし、これは現実なんだと理解しました。

奥に行くとユウタ君は布団にねかされ、とても綺麗な顔をして眠っていました。

今にも起き出して「カイ君のパパ!」といって飛びついてきそうなくらい綺麗な顔をしています。

しかし、ユウタ君の顔に触れても手を握っても、ユウタ君が目覚めることはありませんでした。

ユウタ君の亡骸をまえに、「守ってあげられなくてごめんね」「5歳にしてあげられなかった」、そう繰り返す両親に僕は何も言ってあげることはできませんでした。

「なんでユウタ君なんだ。」

そんなことは思ってはいけないのかもしれませんが、その時はその気持ちを抑えることはできませんでした。

カイもユウタ君を前に泣きじゃくり、生まれて初めての親友と最後のお別れをしました。

小さな男の子が教えてくれた

それから月日が流れ3月になると、新型コロナウイルスの猛威が本格的に日本に広がり始めました。

そして、真っ先に報道の餌食にされたのが、フィットネスクラブだったのを覚えていますか?

連日フィットネスクラブへのネガティブ報道が繰り返され、4月の緊急事態宣言では休業要請事業に組み込まれ、緊急事態宣言が全国に広がるとともにサイボディも休業に追い込まれました。

起業してから店舗展開も順調で、売上も右肩上がりで推移していた僕にとっては、初めての大きな挫折だったかもしれません。

この休業期間は朝から晩まで仕事のことを考えていて、正直家にいても心ここにあらずという感じでした。

今思うとみんなで築いてきたものを奪われたような気持ちになり、その不安や怒りをかき消すためにとにかく働いていたんだと思います。

そんな毎日を繰り返し、身も心も限界になっていたころ、僕はたまたま夕食の食器の皿洗いをしていました。

その皿洗いをしているとなぜか一瞬仕事のことを忘れ、ユウタ君のことが頭に浮かんできました。

楽しく家族で出かけた思い出や、保育園でのお遊戯会、僕に飛びついてくるユウタ君、そしてお別れした時のユウタ君

そんなことが頭に浮かび、ふと顔を上げた僕の目に飛び込んできたのは、楽しそうに走り回る子供たちの姿でした。

「僕は何一つとして失っていないじゃないか」

そんな当たり前のことに気づかされた時、僕は自分が心から情けなく思いました。

僕は目の前にある幸せを見失い、ありもしない不安に絶望していたんです。

親が子を失うという事は、想像もできないし想像もしたくないことです。

「それ以外だったら何でもいい!」、そう思えてしまえるくらいの出来事なんです。

それを身近な友人が体験していながら、僕はクソみたいなちっぽけなことで絶望していた。

僕は恥ずかしくていられない気持ちになり、自分の幸せと向き合い不安は全て消しさりました。

多分これはいつまでもうつむいている僕を見かねたユウタ君が、「カイ君のパパしっかりしろよ!」と僕に教えてくれたんだと思います。

 

僕達は毎月ユウタ君のお墓参りに欠かさず行っています。

それは、ユウタ君に会いに行きたい気持ちもありますが、僕はそこに行くと自分と見つめ合えることができるんです。

墓石の前に立ち、感謝を心で唱えながら拝むとき、何か心の奥に響くような力を感じるんです。

ユウタ君はヒーローが大好きで、いつもヒーローのマネをして遊んでいました。

だからきっとユウタ君は今でも、ウルトラマンのように僕や家族を見守っていて、ずっとパワーを送り続けてくれているんだと思います。

僕にこれからできることは、残された家族に幸せになってもらうために、できることをやっていく事だと思ってします。

ユウタ君が救ってくれた恩は、家族に必ず返します。

あなたは、現状に絶望したり、未来が不安になったりしていませんか?

絶望しているあなたは、何か失ったんでしょうか?

もし失ったとしても、それはあなたが人生に絶望するようなことなんでしょうか?

「ありもしない未来の不安におびえて、目の前にある幸せを見失ってはいけない。」

そうユウタ君が教えてくれているんじゃないでしょうか。

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