こんにちは、河野です。
今回の記事でこれだけはあなたに、理解していただきたい内容が「新時代にビジネスで生き残るには、カスタマーサクセスが超重要」ということです。
あなたは今の時代、車などモノに価値があると思っていませんか?
実はこれは大きな間違いで、今の時代にモノを所有する事に価値などありません。
実際に僕の経営しているフィットネス事業は、24時間型のフィットネスクラブで、資金が豊富な大手起業が急速に店舗出店を進めている業態です。
しかし、現在の24時間型のフィットネスクラブは、ほとんどがカスタマーサクセスを無視したビジネスモデルになっているので、資金面で圧倒的に劣る僕達が対等に渡り合っているというのが現実です。
カスタマーサクセスを理解していれば、どんなに規模の小さいビジネスであっても、大手と対等に渡り合える、または、差別化を図り出し抜くことができるようになります。
本当に超重要ですので、最後までご覧ください。
・カスタマーサクセスが超重要だと理解できる
・現代の市場価値の変化がわかる
・カスタマーサクセスが重要すぎてすぐに取り入れたくなってしまう
カスタマーサクセスとはなにか?
カスタマーサクセスとは、簡単に説明すると、モノの所有ではなく顧客の成果や報酬、体験などに価値があるという考え方です。
これだけ説明されてもちょっとフワフワしていてわからないと思いますので、車に例えて説明していきたいと思います。
現在、車の市場というのは年々縮小してきていますが、移動する人の数が減ったわけではないのになぜ車が売れないのでしょう?
逆に車市場が縮小するのに対して、Uberなどの移動サービス市場というのは急速に拡大し続けています。
これは一体何を意味しているのか?
それは、車という「モノ」を所有する事への価値から、移動するという「成果」に対して価値を感じるように変わっているからです。
今では都内に住んでいれば移動サービスが充実しているので移動には困らず、もはや車を所有する価値がないのです。
わかりやすくもう一つ例を出して説明していきたいと思います。
顧客が求める市場価値の変化で、皆さんもよく知っていて馴染みのある物で言えば、CDの存在が典型的な例になります。
ずばり革新的な事を言ってしまうと、今音楽を聴くためにCDを買う人なんていませんよね。
CDはAppleのストリーミング再生の出現によって、その存在価値はなくなりました。
これはどういう事なのかというと、市場価値が「CD」を買うというモノの所有から、「音楽」を聴くという成果に変化したという事です。
このように今ある市場が新たなイノベーションによって破壊されてしまう現象のことを、「ディスラプション」といいます。
これは一見、新技術によってCDや車の価値が不当に奪われてしまったように感じてしまいますが、それは逆で、今まで不当に搾取されていた無駄なものがなくなり、正しい形で顧客の元に届いているという考え方の方が正しいです。
CDでいえば、今まで1曲聞くためにパッケージ、ケースなどを負担させられていましたし、アルバムに関してはその中の1曲だけ聞きたいのに、何十曲もはいっているものを高額で買わされていました。
車に関しても移動したいだけなのに数十万から数百万するものを買わされていました。
しかし、これらは新技術の発展により、音楽は1曲から音楽だけを購入でき、高額な車を購入しなくてもどこでも移動することができるようになっています。
このように現代では、今までモノで提供していた中の「本質的な価値」だけが求められている時代といえます。
フィットネス事業全体の流れでは、ジムに入会してもらってその後はほったらかしというのが常識で、ジムというモノだけを売って、成果はお客様任せというカスタマーサクセスとは程遠いところばかりです。
特に24時間型のフィットネスクラブは、人件費を抑えて利益率を上げるというのが常識なのですが、それではお客様の成果を出してあげることは到底できません。
実際にお客様はジムに通いたいわけではなく、「痩せたい」「マッチョになりたい」「キレイになりたい」「モテたい」など、成果を求めて入会しています。
だからフィットネスクラブは、その「痩せる」や「キレイになる」を実現させて成果を提供していかなければならないのです。
僕のフィットネスクラブでは、パーソナルトレーナーが豊富に在籍していて、パーソナルトレーニングとは別に一般の会員様にも「永久サポート」というサポートがあります。
この永久サポートは、普段はパーソナルトレーニング1回50分で9,000円いただいているトレーナーが、ジムが使えるようになるまで、1回50分の4ステップのサポートを提供し、その後も月に1,2回のカウンセリングやサポートを永久に行っていくというものです。
さらに、サイボディプライムというサービスでは、ウェア、シューズ、タオルが無料で使い放題というサービスで、ウォーターサーバーも完備してあるため、「手ぶらでフィットネス」という新しい体験を提供しています。
このようにカスタマーサクセスを意識するだけで、僕のフィットネスクラブの場合であれば、どのようにすればお客様に成果をだしてあげられるのか?どのようなストレスを無くしてあげれば継続させてあげることができるのか?
カスタマーサクセスの視点をもち、これらと真剣に向き合っていかなければ、お客様の真の課題を解決することはできません。
カスタマーサクセスを経営の軸に置く場合、経営上最も重要視されるものは利益ではなくロイヤルティです。
ロイヤルティとは、分かりやすく説明すると企業などへの「ファン度」で、このロイヤルティが上がるにつれて、同時に利益も上がっていく構造になります。
このロイヤルティを計測していくには、NPSという指標を使うのですが、NPSに関しては別のカスタマーサクセスの実践編の記事で詳しく説明していきます。
顧客の価値観も、企業として重要な指標も変わっている新時代、生き抜いていくにはカスタマーサクセスは必要不可欠なのです。
市場価値が変化した要因①【カスタマー・イズ・キング】
市場価値の変化は、この上記の例だけではなく、あらゆる業種に起こっていて、その原因の一つに企業と顧客のパワーバランスが逆転した事が挙げられます。
今までは、物やサービスを購入する主導権が、少数でなおかつ情報操作できた企業が握っていましたが、現在ではその主導権は顧客にあり、カスタマー・イズ・キングの時代と言われています。
一昔前の商店街などが立ち並んでいた時代は、肉屋さんや魚屋さんなど、売り手の方が少なく、買い手の方が圧倒的に多かった為、街の一部にしかない商店街に人が集まりました。
しかし、スーパーマーケットやコンビニなどの出現により、買い手より売り手の方が圧倒的に多くなってしまいました。
さらに現在ではAmazonや楽天など、EC市場も急速に拡大し、その差は歴然となりました。
カスタマー・イズ・キングの要因のもう一つに、インターネットの普及により情報が簡単に取得できるようになった事も挙げられます。
今まで大手企業などは、自分たちの都合の悪い情報は隠すことができたのですが、あらゆる情報が溢れ、誰でもその情報が手に入る時代に、情報を隠す事ができなくなっているのです。.
買い手より売り手の方が圧倒的に多く、企業の情報は全て顧客に知られて騙せなくなっているため、サービスや物を購入する主導権が、完全に顧客側に握られているのです。
このようなに主導権が完全に顧客側に握られた状態はまさに、カスタマー・イズ・キングの時代と言えるでしょう。
市場価値が変化した要因②【カスタマー・オブ・セッション】
市場価値が変化した要因の一つに、顧客がサービスや商品に満足するハードルが、今までよりも急激に上がっているという要因があります。
現在では、テクノロジーに急速な発展により、サービスの質というものが圧倒的に向上していて、普通のサービスではもはや満足できなくなってしまっているのです。
「このブランドが好き」というレベルから、「このブランドで無ければ絶対にダメ!」と、ファンになる基準が熱狂的で狂っているといわれるレベルまで上がっているのです。
この熱狂的なファンになる状態のことを、カスタマー・オブ・セッションといい、カスタマー・オブ・セッションを達成した顧客をロイヤルカスタマーといいます。
アマゾンが提供しているサービスで、アマゾンプライムというサービスがあるのですが、送料無料で翌日配送、それに加えて映画やドラマなどが見放題で音楽も聴き放題、そして月額500円程度という神サービスで、アマゾンユーザーであればほとんどの人が利用されていると思います。
これだけの神サービスは一度使ってしまったらもうやめることができなくなりますし、個人的にはアマゾンユーザーでプライムを利用していない人は理解できません。
もう一つ神サービスの例を挙げると、テスラという電気自動車を販売している企業が挙げられます。
テスラで販売している電気自動車は、走るソフトウェアと言われていて、スマートフォンのように定期的にアップデートされていきます。
テスラのエピソードをいくつか紹介します。
テスラの車を購入した男性が、ある日の家でくつろいでいると、スマートフォンにテスラから通知がきて「ただいまよりこちらのアプリから遠隔でエアコン操作ができるようになりました」という内容が送られてきたのです。
購入した時にはなかった機能、しかもアプリでエアコン操作ができるようになるなんて、普通の車では考えられませんよね。
また、テスラはバッテリーのレベルに応じてグレードが変わるのですが、ある地域で事前にハリケーンが起こることがわかったテスラは、その対象地域のテスラ車のバッテリーレベルを事前に最大まで引き上げ、非常事態を回避しました。
このような神対応をしてくれるテスラ車に比べて、今多くの方が乗られている車は、自社都合で修理が必要なものをリコールという形でわざわざ店頭まで持ってこさせています。
そのサービス対応の違いは歴然ですし、一度テスラ車に乗ってしまったらもうほかの車に戻ることはできなくなりますよね。
この他にも新作が出るたびに前日から並ぶiPhoneやディズニーランドなど、カスタマー・オブ・セッションを達成している企業やブランドのファンのレベルは、まさに熱狂的と言えるでしょう。
このようにあらゆる神サービスが乱立している時代に、自分たちのファンであるといえるのは、カスタマー・オブ・セッションを達成し、熱狂的レベルでなければならないのです。
カスタマーサクセスのまとめ
①カスタマーサクセスとはモノから成果へと価値が変わっているという考え方である
②カスタマーサクセスの経営重要指標は、利益ではなくロイヤルティ(ファン度)である
③購入する主導権が完全にか客側にある、カスタマー・イズ・キングの時代である
④熱狂的で狂っているレベルでなければファンとは呼べない
⑤熱狂的ファンになることをカスタマー・オブ・セッションといい、達成した顧客をロイヤルカスタマーという
ここまで読んでいただいたあなたは、カスタマーサクセスが超重要だという事が理解できたと思います。
僕の見解ではカスタマーサクセスの本質的な考え方は、ひたすら良い人間であることにヒントがあると考えています。
なぜならカスタマーサクセスの目的は、お客様の生活をより良いものに改善していくという思考の元成り立ちます。
みんなが本当に抱えている悩みを解決し、みんなをハッピーにしたいという思考があれば、自然に利益だけではなくロイヤルティに目を向けることになるでしょう。
今までは利益だけを考え、お客様の幸せは二の次の商品やサービスが溢れていましたが、これからは本当に価値のあるものだけが生き残る時代になっていきます。
あなたも目の前の方をカスタマーサクセスの考え方で幸せにし、多くの方をハッピーにしていきましょう!
次回はカスタマーサクセスの、実践方法について書いていきますのでご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、次の記事でお会いしましょう。
あなたのお役に立てれば幸いです。
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