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なぜサイボディのパーソナルはサブスクになったのか

どうもこんにちは、河野です。

サイボディには創業当時から高額の完全個室のパーソナルトレーニングのサービスがありましたが、2020年9月から突然のサブスク化に踏み切りました。

その理由は結論から言ってしまうと「高額売り切りモデルのパーソナルは時代遅れで終わっているから」です。

サブスクとは「サブスクリプション」の略で、月額会費、定期購読など継続的に自動で支払いが発生するサービスの事です。

このサブスクへのシフトは、サイボディが社運を賭けて全力で取り組んでいるプロジェクトになり、サイボディの未来を左右するといってもいいでしょう。

今回の記事での情報は、サイボディや今の時代の流れを知る上では欠かせない情報になりますので、ぜひ最後までご覧ください。

今まで流行っていたパーソナルはもう時代遅れ

今でもライザップのCMやパーソナルトレーニングの広告をよく目にするのに、時代遅れってどういうことなのか?

これを知るにはまず、「売り切りモデル」から「リテンション(継続)モデル」へと変化している現代の流れを知るところから始めなければなりません。

「売り切りモデル」というのは簡単に説明すると、とにかく人を集めて商品やサービスを買ってもらうまでが勝負というモデルです。

「リテンション(継続)モデル」というのは、購入後も継続的にサービスを最適にアップデートしていき、長期的にサポートしていく、買ってもらってからが勝負というモデルです。

少し分かりやすく、アメリカにテスラという電気自動車を販売している会社があるのですが、このテスラが提供している電気自動車を例に挙げて説明していきたいと思います。

テスラの電気自動車を購入した男性が、ある日ソファで休んでいると、テスラのアプリにこんな通知が来ました。

「あなたのお車はただいまからこのアプリ上でエアコン操作ができるようになりました」

なんと購入した時にはなかったリモートエアコン操作の機能が、アップデートによってできるようになったのです。

トヨタや日産の車でこんなことがあり得ますか?

アップデートするどころか、トヨタや日産などの車は自分たちのミスで直さなければいけないのに、リコールとかいう訳の分からない理由を付けて直しに持ってこいと言ってくる始末です。

これを聞いてわかると思いますが、今までの売り切りモデルでは、リテンションモデルに勝てるわけがないのです。

今まで提供していた高額のパーソナルは、まさしくフィットネスにおける売り切りモデルといえるでしょう。

他にもアマゾンプライムやネットフリックスなど、シェアを急速に拡大しているほとんどのサービスが、サブスクのリテンションモデルになっているのです。

高額で払いきりのパーソナルは、時代の流れから考えても、もはや終わっているモデルなのです。

売り切りモデルとリテンションモデルのメリット

売り切りモデルでも決して悪いところばかりというわけではありません。

その理由はキャッシュイン、お金が入ってくるのが早いという点です。

経営においてお金が早く入ってくるという事は、その分そのお金でできることも多くなり非常に大きなメリットになります。

しかし、逆に言ってしまうと売り切りモデルにはそれぐらいしか大きなメリットは思いつきません。

次にリテンションモデルのメリットですが、たくさんありすぎるので順番に説明していきます。

お客様がお金を支払う痛みを和らげることができる

売り切りモデルのパーソナルは、契約更新ごとに自ら高額な支払を毎回行わなければなりません。

もちろん相当なお金持ちであれば気にしないかもしれませんが、大抵の人はこの支払のタイミングで、終了するかどうかを強く意識し、相当なストレスを感じています。

その点リテンションモデルでは、定額自動引き落としになっている為、お客様が毎回支払いを考えるストレスを軽減させてあげることができるのです。

数ヶ月ごとに数十万の支払いを迫られるのを想像すれば、ストレスが大きくかかることは容易に想像できますよね。

自分に合ったコース変更を自由に行うことができる

高額売り切りモデルのパーソナルでは、仮に1年契約をしたとしたら、途中で気が変わっても他に選択肢がありません。

その点サイボディのパーソナルは、「ライトコース(マシンジム使い放題)」「サイボディコース(月2回のパーソナル付)」「エクセレントコース(パーソナル無制限)」とういうように3つのコースを、毎月事ご自分の好きなコースにお気軽に変更していただけます。

例えば普段がマシンジムでご自身で鍛えていて、夏前にエクセレントコースで体を仕上げたいという事もできますし、エクセレントコースでしっかり教わってから、その後はサイボディコースで定期的にサポートしてもらうなど、多様なニーズにお応えすることができます。

今流行っている契約した期間ずっと縛られてしまうパーソナルは、本当にお客様にとって正しい形なのでしょうか?

今まで手が出せなかった方にもパーソナルを提供できる

サイボディのパーソナル料金は、今までも良心的な金額でしたが、それでもまだ業界全体的にパーソナルが高すぎると僕は感じています。

正直言って僕たちもはじめはそうでしたが、業界の9割くらいライザップのパクリですよね?(笑)

僕はずっとライザップのパクリをしている自分たちがキモイと思っていて、今回思い切ってぶっ壊してみることに決めました。

サイボディコースという低価格帯のコースを用意し、エクセレントコースは無制限にすることで、今まで継続していただいているお客様の満足度も上がり、提供しきれていなかった方にもパーソナルを受けていただけるようになりました。

必要な方には必要な分だけ提供できるサイボディの新しいパーソナルの形が、本来あるべき姿だと僕は考えています。

収益の安定と損益が把握しやすくなる

売り切りモデルの今までのパーソナルでは、先に利益が入る反面、月ごとの損益の計算が非常に難しいという問題がありました。

新規、継続、短期契約、長期契約など、今のサイボディでは独自の計算方法で、ある程度計算するしかありませんでした。

しかし、サブスクにしたことで、単純に「契約数×月会費」という計算方法で済むようになりました。

今までセッション本数で計算していた歩合も、担当人数に応じての割合で計算することもできるようになるため、より正確に評価してあげることができます。

収益に関しても、今までは契約が多い月と少ない月でどうしてもばらつきがあり、数ヶ月後を推測しながら運営をしていましたが、継続課金モデルなのでその心配もなくなりました。

パーソナルのサブスクへのシフトは、経営面に関しても大きく貢献してくれる形となりました。

高額パーソナルバブルは終了しました

高額モデルの今までのパーソナルは、一大ブームによって市場も急速に拡大しましたが、今個人でやっているようなパーソナルジムはかなりの数がこの2,3年で消えると僕は思っています。

なぜなら高額パーソナルバブルはコロナによってすでに終了したからです。

まず理解しておかなければいけないことがあるのですが、個人でやっているようなパーソナルトレーニングジムは、実は上手くいっていない、もしくはそんなに儲かっていないところがほとんどです。

パーソナル業界では「ベ〇トボディジャ〇ン優勝経験者!」「○○大会第何位!」といううたい文句で起業されている方が多いですが、僕から言わせれば「ちょっと経営をなめすぎじゃないですか?」という気持ちが強いです。

現に僕は2019年に金融機関から「パーソナルジムをM&Aで引き取ってくれませんか」と失敗したパーソナルジムの救済を依頼されたこともあります。

もちろん断りましたが、世の中には自分がギリギリ食べていくだけで精いっぱいのパーソナルジムの経営者さんは、数えきれないほどいるのです。

コロナ前でその状況だったので、あと2,3年のうちに個人の小規模パーソナルジムはかなりの数が消えるでしょう。

今回のまとめ

サイボディのパーソナルがなぜサブスクモデルにパーソナル進化したのかお分かりいいただけたでしょうか?

コロナによってパーソナルバブルは終了したといいましたが、コロナ禍においてサイボディももちろん気を抜ける状況ではありません。

しかし、僕は逆境にこそチャンスがあると考えています。

今回のコロナが無ければ、サイボディプライム(ウェア、タオル、シューズレンタルサービス)の無料提供にも踏み切れなかったかもしれませんし、パーソナルをサブスクにもしなかったかもしれません。

コロナによって僕たちは大きな傷を負いましたが、この経験がサイボディをより強く進化させてくれました。

これは、コロコロ経営方針を変える僕たちを理解してついてきてくれるメンバーと、支えてくれるお客様がいてくれるおかげだと心から感謝をしています。

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